歴史ぱびりよん > 映画評論 > 映画評論 PART5 > 永遠のハバナ Havana Suite
制作;キューバ
制作年度;2003年
監督;フェルナンド・ペレス
DVDで見ました。
「ハロー・ヘミングウェイ」のペレス監督が、現代のハバナ市を舞台に、10人程度の民間の素人さんを主人公に据えて、各人の平凡な一日の様子を、ドキュメンタリータッチで淡々と描いています。
街は汚いし、電化製品や家具はボロいし(=アメリカの経済封鎖のせいで新品を買えないので、旧ソ連時代の中古品をまだ使っている)、とにかく貧乏くさい世界です。でも、みんな「スローライフ」が充実していて、アフターファイブはバレエやら音楽やら好きなように自己実現しているのが興味深い(出稼ぎのような感覚で、アメリカに亡命する人もいるけど)。さすが、世界で唯一成功した社会主義国ですな。 この国は経済的に平等だし、みんな公務員みたいなものだから残業も無いしで、割合と趣味や文化やスポーツで自己実現できる機会が多いのでしょう。日本とは随分と異なる価値観の世界なので、いろいろと面白いし勉強になります。
また、この映画を見ると、いや、この映画の存在自体が、「キューバには言論の自由が無い」というアメリカのプロパガンダが大嘘だと言うことを示しています。