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世界旅行記

キューバ旅行記

9月10日木曜日 帰国


 (1)早朝の出発

(2)ジェンダー教育批判

(3)ヒューストンにて

(4)帰国


 

早朝の出発

  午前4時に起きてシャワーを浴びた。

 部屋の冷房を入れておいたせいもあるけど、カンクンはキューバほどには暑くないように思う。ただ、俺は夜と早朝にしか現地にいなかったわけだから、速断は出来ないのだが。

 ちなみに、キューバのプラサ・ホテルにも冷房はあった。だが、俺は燃料不足のキューバ人に同情して、冷房はいっさい使わなかった。彼らの「武士は喰わねど高楊枝」式の根性を尊敬しているので、現地ではそれを見習おうとしたのである。

 さて、朝7時発の飛行機に乗る必要上、送迎の山崎さんとの待ち合わせは朝5時だ。荷物を纏めてフロントに出て行くと、昨晩お世話になったホテルマンのオジサンが、ロビーの椅子に座りこんで腕組みした姿勢で居眠りしていた。これじゃ、チェックアウトできないじゃん。面白半分に、オジサンの隣に座ってじーっと視線攻撃をしていると、やがて眼が覚めたオジサンは、椅子から飛び上がるように慌てて立ち上がり、手続きに応じてくれたのであった。

 時間ちょうどに山崎さんとメキシコ人運ちゃんが現われたので、車に乗って空港に向かう。山崎さんは飛行機がちゃんと出発するかどうか心配しているので、事情を聞くと、付近で大規模な山火事が発生し、その噴煙が空港を覆いつつあるのだとか。なるほど、道理で周囲が焦げ臭いと思った。豚インフルエンザといい、ヤバい国だな、メキシコ。

 それでも、空港に着いてみるとチェックイン出来そうな気配なので、運ちゃんにチップを支払い、山崎さんとは出国カウンターで別れた。ルイスさんの時と違って、あんまり感慨は湧かないな。俺はあまり、日本人が好きじゃないのかもしれない。

 実際、日本を舞台にした歴史小説を書こうとは、ほとんど思わないもんな。

 

ジェンダー教育批判

  とか言いつつも、ヒューストン行きの出発ロビーに若い日本人女性がいたので、いろいろ話しこんだ。この女性は勇敢なことに、キューバ全土を一人で数週間、ヒッチハイク旅行して来たそうな。彼女はサルサなどのキューバ音楽が大好きで、それでキューバ音楽を巡る旅をしたらしい。ハバナではペンションに泊めてもらい、オーナーと随分と仲良くなったというのに、最終日に大枚をボラれたのだと苦渋の述懐をしていた。まあ、日本人とキューバ人は、おカネの感覚が全く異なるから仕方ないのだろう。

 それにしても、キューバは日本人女性の間で妙に人気があるようだ。ハバナで見かけた日本人は、ほとんどが女性だった。確かに、あの国の独特な優しい雰囲気は女性向きかもしれない。

 そういえば何日か前に、Mさんと「日本で生きる女性」について話し合ったことがある。

 俺の考えでは、今の日本は「女性が女性らしく」生きることが非常に難しい国である。その理由は、中途半端に男女同権が主張され、そして文科省のジェンダー教育の弊害もあり、女性が男性のように振舞うのが当たり前になってしまったからだ。それに加えて、職場がキャリア志向の女性に「男らしさ」を求めるため、「女性の男性化」がますます強化されてしまう。すなわち、勝間和代みたいな手合いが、妙に持て囃されるようになる。そして、男性はそのような女性に魅力を感じることが出来ないから、したがって非婚化晩婚化が進むのである。

 俺は、日本で何人もの女性とデートしたことがあるが、話しているうちに「なんだ、こいつ男じゃん!」と、呆れて不愉快になったことが圧倒的に多い。

 Mさんは俺の説に全面賛成で、「日本は、女性が幸せになれる国ではありません。だから、あたしは一生をキューバで過ごします」と断言していた。

 実際問題、文科省(日教組)のジェンダー教育や中途半端な男女平等志向は、数多くの日本人女性を不幸に追いやっていると断言できる。そして、Mさんのような少数の賢い人だけが、そのことを分かっている。

 ところでキューバは、社会主義の理想を真面目に追求する正真正銘の左翼の国だから、男女同権が早くから実現されている。だけど、賢明なことにジェンダー教育には反対の立場で、「男は男らしく、女は女らしく」というマッチョな社会の在り方を継続しているのだ。

 日本の左翼の一部は、キューバのこの状況が気に入らないらしく、「要改善」とか主張しているらしいが、それは大きな間違いである。男と女は、社会の中で期待される役割が本質的に違うし、生物学的にも異なる体の構造を持っているのだから、「男は男らしく、女は女らしく」が正解である。これは差別ではなく、適材適所なのである。キューバ政府はそのことを良く分かっているけど、日本の左翼はまったく分かっていない。

 やっぱり、カストロは賢いなあ。そして、日本の左翼は愚かだなあ。

 キューバ社会の在り方こそが、正しい男女同権なのである。多くの日本人女性がキューバに憧れる理由は、案外とここにあるのかもしれない。・・・カツマー(勝間和代フォロワー)には、永遠に理解できないことかもしれないが(笑)。

 それで、今の社民党は大丈夫なのかね?夫婦別姓とか言い出しているけど、これ以上事態を悪化させないように頼みますよ。日本の左翼はどうせ愚かなんだから、何もしないで大人しくしているのが国家と国民にとって最善だと思うのだがなあ(苦笑)。

 

ヒューストンにて

  さて、搭乗手続きが始まった。

 空腹の腹を撫でながら、レストラン「ババ・ガンプ」(後楽園にもあるよね)の美味そうなエビ料理のメニューを恨めしげに横目にしつつ、飛行機に乗り込んだ。

 俺の席の左右前後には、メキシコ系アメリカ人の大家族が並んで座った。老夫婦とその息子夫婦と、その幼い孫という図である。

 小さな金髪の男の子は、俺の甥っ子・秀ちゃんくらいの年かっこうで、「飛行機、飛行機、楽しいな。早く飛んでよー」と大はしゃぎだ。興奮してあちこち跳ねまわるから、たまに俺の膝の上にもたれかかったりする。すげえ可愛い。ロリ萌えー♪

 近くにいた母親が恐縮して謝るのだが、俺は「子供が大好きですから」と笑顔で応えた。さすがに「ロリコンですから」と言わなかったのは、我ながら賢い(笑)。

 その後、この家族といろいろと話をした。また、隣に座ったお爺さんが、税関申告書や入国審査カードの記入に苦労していたので、いろいろと教えてあげた。もちろん、お爺さんに深く感謝されたわけだが、久しぶりに「英会話」を全開できて英語の練習になったのだから、俺も満足である。

 俺はこの旅行記の中で、さんざんアメリカ国家の悪口を書いたような気がするが、実は、個々のアメリカ人のことは好きなのである。みんな、(日本人より)明るくて優しくて大らかな人柄だから。

 さて、ヒューストン空港は相変わらずで、やたらと混んでいる上に入国審査と税関のチェックが厳しい。その混み具合は、往路のときよりも酷いくらいだ。その理由は容易に判明。全部で5基ある荷物検査機なのに、2基しか稼働していない。キューバ並にダメじゃん、アメリカ(苦笑)。

 そういうわけで、行列に並んでから2時間経っても荷物チェックが終わらないので、周囲の乗客たちから怒りの声が上がり始めた。次の飛行機に乗れない恐れがあるのだから当然だろう。俺も、大いに焦っているぞ。

 すると、空港係員の群れが血相を変えて登場し、遊んでいた荷物検査機を一斉に稼働させ始めた。そして、これ以降の荷物チェックは、時間が無いせいで「目くら判」だった。ってことは、キューバの葉巻やラム酒やゲバラ人形を持ち込んでも大丈夫だったかも。まあ、それはあくまでも「結果論」だが。

 っていうか、こんなデタラメなことで、テロ対策は本当に大丈夫なのかね?アメリカ。

 

帰国

  ヒューストン空港がアホウなせいで、10:50発の成田行き飛行機は、出発時間を大幅に遅らせてくれていた。まあ、当然と言えば当然だが。

 いつのまにか腰痛は完治していたので(不思議なことだ)、帰りの長距離移動は何の心配もなかった。そこで、気楽に映画を見まくることにした。

 まずは、「ヤッターマン」を見始めたのだが、最初の10分で止めてしまった。深田恭子が黄色い声で弱々しくドロンジョを演じているのを見た瞬間、嫌になったのだ。ここまでイメージをブチ壊されると、さすがに我慢できない。そもそも、アニメ作品をそのままCGで映画化することに何の意味があるのだろうか?CGだってアニメの一種なのだから、いろいろな意味で無駄である。

 最近はアメリカ映画もそうだが、「作りたい作品」の数よりも「作り手」の数の方が多くなっちゃったので、彼らにメシを食わせるために、無理やりに映画を乱造しているような気がする。そんなのに付き合わされる観客の方が哀れである。

 どうせ無料なので、いろいろな映画を試したのだが、アメリカ映画と日本映画の新作はどれも面白くない。しょうがないので他のマイナーな国の映画を見ようとすると、日本語字幕が対応していないので、おそらく内容が理解できない。

 やがて、興味本位で「オースティン・パワーズ」シリーズを見始めた。この映画は、DVDレンタルで一通り見たはずだが、もう一回見たくなったのだ。飛行機の奴は、なぜか日本語字幕が付いていない英語ヴァージョンのみだったので、自分の英語力を試す上でもナイスであろう。

 なるほど、「おやぢギャグ(ダジャレ)」満載のコメディ映画は、英語版でそのまま見た方が笑えることが判明した。考えてみれば当然のことだが、日本語字幕には、英語のダジャレを正確に処理する機能は無いのである。

 ただし、知っている人は知っていると思うけど、この映画のダジャレはとにかく下品である。最も簡単で軽い例を出すと、劇中に「ゴールド・メンバー」という組織が登場するのだが、これを登場人物は「ゴールド・メン・バー」と発音するのである。つまり、「黄金の男の棒(男性性器)」だと言いたいわけ。同様に、アロッタ・ファギナという登場人物は、「a  lot of v(ピー!・・・放送禁止用語!女性性器の英単語だ)」と発音される。一事が万事、こんな調子である。でも、俺は下ネタが嫌いではないので、全編に漲るこのノリを大いに楽しんだのだった。

 こうして、無事に成田に帰って来た。レンタルしていた携帯端末を空港に返し、税関審査を簡単にスルーして成田エクスプレスで東京まで帰った。

 ちなみに携帯電話の使用料金は、後で来た請求書を見ると、全部で4000円弱だった。思ったよりも高くなかったな。

 今回の旅行は、人間や人間社会を考察する上で、非常に勉強になる有意義な人生研修だった。

 そして、キューバは想像以上に楽しかったので、スペイン語を勉強した上でまた行きたいと思う。

 それまで、カストロ翁にはまだまだ長生きしてもらって、世界でも珍しい「真面目で正しい社会主義」を維持存続させていてもらいたい。そう強く願うのだった。

 ただ、ちょっと遠かった。乗り換えが多いから時間も無駄になるし。仕事の合間に、実質3日間の旅程で行くのは、さすがに無謀であった。

 中南米やアフリカ方面は、やはり仕事をリタイアした後で、ゆっくりと回るのが正解かもしれぬ。

 

終わり

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