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8月9日水曜日  大英博物館、ホームズの家、映画鑑賞

さあ、いよいよ念願の「大英博物館」だ。

前日と同じ様に朝食を摂ると、地下鉄パティントン駅からサークルライン、ベーカールーライン、セントラルラインと乗り継いで博物館の最寄り駅へ。 ロンドンの地下鉄は、「チューブ」と俗称されるだけに狭い円筒状の通路で出来ている場合が多い。それはそれで、遊園地のアトラクションみたいで楽しい。

また、通路には多くのパフォーマーがいて、アコーディオンでデヴィッド・ボウイの「ライフ・オン・マーズ」を奏でたりする。こういうのに出くわすと、「俺はロックの本場にいるのだなあ」と実感出来て嬉しくなるのだ。

さて、博物館の最寄り駅トーテナム・コート・ロードからは、道路の案内板を見て矢印の方向に進めば良い。大勢の人波に揺られながら、我々の前にいよいよ「大英博物館」がその威容を現した。ああ、子供のころから夢に見た日がついに・・・。

この世界最大の博物館は、入館料は無料で、しかも写真撮影もオーケーらしい。これには大いに驚いた。日本の博物館では考えられないことだ。やはり日本政府は、イギリスに比べて文化や教育に対して不寛容であるようだ。もちろん、以前からそうなんじゃないかと思っていたが。

入り口で、日本語版のガイドブックを買う。それからメソポタミアやエジプトの展示コーナーへと進んだ。

いやあ、とにかく広い。贅沢な展示スペースの中に土器やら石器やら頭骨やら、さらには古代神殿が丸ごと鎮座していたり。ときどき、「海外出張」で空っぽになった展示ブースがあるのがご愛嬌。この博物館は、展示物の一部を出張に出して外貨を稼いでいるようだ。一流の博物館は、そういう芸当が出来るから強い。 しかし、ずーっと遺跡ばかり見ていると単調で飽きてくる。しかも、ずーっと歩き詰めなので足も痛くなってきた。俺は、かなり健脚のつもりなのだが、この疲労感は、無意識のうちにかなりの距離を歩いたせいに違いない。

いつのまにかお昼だ。俺はバンちゃんをうながして入り口方面に戻り、そこの小奇麗なカフェテリアで昼食を取ることにした。まあ、サンドイッチと紅茶程度だったけど、それなりに満腹した。それにしても、この国の紅茶は美味いよな。紅茶の美味さは格別だ。

午後からは、高名なロゼッタストーンやミイラの群れを押さえに行った。また、中世コーナーでは、有名なマグナカルタの原本も見学して感動この上なかった。

さらに、新設の「日本コーナー」というのに興味を引かれて行ってみたものの、変な浮世絵の出来損ないが飾ってあるだけの駄目コーナーだった。イギリス人の日本観って、しょせんはその程度なのかと思ってがっかりしたなあ。 それにしても、実に広大な博物館で、俺もバンちゃんもかなり疲労していた。これを全部回りきるためには、1週間くらいかかるだろうという風評は偽りではない。

俺は最初、大英博物館だけで3日くらいかけるつもりだった。しかし、考えてみたら展示物の多くは「植民地からの略奪品」なのだ。それも、似たような石の固まりがズラズラと並ぶだけで、イギリスのものなんか欠片ほども置いていない。それでだんだんと、この博物館を制覇する意義を見失いつつあった。やはり、大英博物館は今日で打ち止めにして、バンちゃんが提案する「オックスフォード大学かケンブリッジ大学見学」の方が良いかな。 そう思いつつ博物館を後にする。

近くの郵便局に寄って絵葉書を出そうと思ったが、そこは妙に混雑していたので断念した。

ここで時計を見ると、もう午後3時だ。 俺はバンちゃんに提案して、「シャーロックホームズの家」を見に行くことにした。そこで、地下鉄を乗り継いでベーカーストリートに出る。地表に出てから駅前通りを望見すると、ある建物の前に長蛇の列が出来ていた。建物には幟がたなびいていて、どうやらそこが有名な「マダムタッソーの蝋人形館」だと分かった。俺は最初、そこも観光目標の一つにしていたのだが、100人は超えるかと思われる列の後ろにつく気はない。そこで、そのままベーカー街の221Bを目指した。

コナン・ドイルがあの有名な探偵小説を書いたときは、ベーカー街には221Bなる部屋は存在しなかった。その後、この通りが発展して新住所として221Bが出来たとき、ロンドン市は、そこを「シャーロックホームズ博物館」として、小説に描かれる舞台そのままにセッティングしたのである。しかし、ここにも観光客が行列していた。我々は博物館めぐりで疲労困憊していたので、行列してまで名所見学する覇気は持ち合わせていなかった。それで、行列の隙間から博物館の入り口をチラッと見るに止めて、あとは反対側の通りにある土産物屋に突入した。

俺は、カードで「シャーロックホームズの鳥打帽」を買った。バンちゃんも、いろいろと小物を買っていた。

時計を見ると、もう夕方5時近い。 ベーカー街を抜けたところに映画館があり、そこで「ジュラシックパーク」をやっていた。バンちゃんが提案して、二人でこれを観ることにした。料金は一人あたり600円・・・。なんでこんなに安いのだろう?というか、日本の映画が高すぎるのだ。日本の映画人口が増えないのは、きっとそのせいだと思うぞ。映画配給会社は、大いに反省するべきだと思う。

映画は、なかなか面白かった。あのCG効果は、当時としては世界最高レベルだった。俺はもともと恐竜好きなので、まるで生きているような恐竜の姿を観るだけで感動できた。よしよし、明日は「自然史博物館」で恐竜の化石を見ることにしようか。

その後、ホテルに引き上げることにして、今回はタクシーを試してみることにした。有名な黒塗りタクシーは、後部座席がゆったりしていてとても快適だ。なんでも、車椅子ごと乗り込めるようになっているらしいが、こういう配慮は日本も見習うべきではないだろうか?

ホテルに帰った我々は、シャワーが相変わらず壊れたままなのに嘆息すると、ぶらぶらと通りを散歩しつつ中華料理屋で腹ごしらえをした。東洋人スタッフで固めた店だったけど、お客さんも少なく、たいして美味くもない店だった。ご飯は、タイ米の質の低いやつで、お箸でつまむとサラサラ零れちゃう始末。

それでも、とりあえず腹も一杯になったので、ホテルに帰って風呂に入って寝た。